2020-02-29(Sat)

上手なウソのつき方、知ってますか?
まぁこれを読んでくださっている善良な皆様は
基本的にウソなんかつかない方々であるとは思いますが!
一応尋ねてみたまでですよ。ハハハ。
バラエティ番組ではよくドッキリとかいって芸人さんをダマしたりしてますね。
わたしは昔からアレが苦手で、たとえヤラセであったとしても
どうにも居たたまれない気分になるのです。
先にショックを与えて後から喜ばせるバージョンでも、最初にターゲットの人が
しょんぼりしたり悲しんだりしているのが見てられず
ぬか喜びさせてからガッカリさせるバージョンに至っては
どんなしょうもない内容でもツラくなるので見ません。
(でも基本的にバラエティ番組は好きなほうなので、TVつけてる時はバラエティ率高し)
感情移入してしまうわけではないので共感性羞恥とは別だと思いますが
とにかく周囲の人間がひとりの人を欺いてる状況がしんどい。
それにヤラセの場合だと、ダマされてる演技をしなきゃいけない心情を思うと気の毒で…。
サプライズで、出演者の人たちがめっちゃ喜んでるのとかは別ですけどね。
ちょっと前にやってた、フジコ・ヘミングのピアノに心を打たれた漁師のおじさんが
YouTubeの動画を見ながらひたすら練習してラ・カンパネラを弾けるようになり
憧れのご本人に演奏を聴いてもらえた番組なんかは感涙にむせびました。
*作戦その1*
さて、“上手に人をダマす方法”は大きくふたつありまして
まずひとつめは世間のあちこちにあふれているやり方です。
「劣等感(または優越感)を刺激して不安定にさせ
真実の中にさり気なく微妙なウソを混ぜ込む」
厳密には、ウソをつくというよりも、欺く側が目的としている方向に
絶妙にスライドさせる、といったほうが近いですかね。
初めは本当のことから入ります。
土台になる話には真実味がないといけません。
「今これこれこんな状況でこうなっている。このままではこうなってしまう」
この辺の説明が7割。ほぼ現状の報告なので
聞いてる側にも知ってる事、わかっている事が含まれていて
そっかーそうなんだー大変だね、そりゃあなんとかしないと!
自分にできることがあったら協力するよ!…という具合に
心理的に受け入れ体制ができあがります。
そこに2割ほど、欺く側に都合よく誘導するための
よくよく考えると実は非常に偏った意見をしれっと散りばめます。
あんまりおおっぴらだとさすがにバレてしまうので、あくまでも小出しにしつつ
「これではいけない、早くどうにかしないと。だからこうしたほうがいいと思う。
こうすれば、これがこうなって、こうなる。それがとても必要なことなんだ」
といった話で不安を煽りながら、サブリミナル的に、違和感のない程度に
さらっと厚かましいギミックをまじえます。
聞く側は、なにしろベースである本当の話を
うんうんと親身になって聞いてるもんだから
すっかり信じ込む態勢ができあがってて
肯定ハイというか、一種の催眠状態になっています。
(この時点で疑ってたりなんか変だなと気づいてる人は、もちろんダマされません)
こんなに“本当のこと”を一生懸命話してる、そして
「それをどうにかしたいと考えているこの人はなんてスゴイ人なんだ!」
まで思っちゃってるかもしれません。
話が高尚であればあるほどカッコいいし
社会的な正義感に基づいたテーマだったりなんかした日には
こんな話を聞ける特別な自分、という選民意識がくすぐられて
殊更にテンションあがりまくりです。
そして残りの1割に、話し手の真の思惑に沿った内容を滑り込ませます。
さらに、できれば直接的なことは口にせず、相手が察して
おもんぱかってくれればベスト。
だってこっちは“そんなこと言ってない”んですからね。
“決してウソはついていない”わけです。
たいていの場合、この時点で相手は自分の中にあったモノを投影して
勝手に盛り上がってるので、チラッと匂わせるくらいで成立します。
あと、冷静に考えれば「ならこうすりゃいーじゃん」って
思いつくような他の可能性は、邪魔なので排除しましょう。
人間が同時に処理できるのは2つの事柄、せいぜい3つまでが限界らしいので
じわじわ選択肢を絞っていって、そっちに目を向けさせないように
うまく丸め込めればしめたものです。
昔よくあった、布団セットとか浄水器とか
学習教材とかのセールスもこんな感じですね。
今なら健康食品やダイエット・美容系のサプリメントとか
株や投資の儲け話なんかがコレでしょう。
しかし実は、いたるところに張り巡らされている
宣伝広告やTVの情報番組はもとより、ニュースなどの報道にも
こんな仕掛けがなされている。
みんな自分の意思で動いていると思っているけれど
知らないうちに暗示にかけられ巧みに操られていて、しかも
そのことには気づいていません。
現代社会は、いうなれば催眠合戦の戦場みたいなものです。
*作戦その2*
そしてもうひとつの“上手に人をダマす方法”は
「ダマす側自体がそれを本気で信じ込むこと」です。
…ん~ちょっと違うな。
「ダマす側がそれを本気で信じ込ませた対象をコマとして使い
目的の方向に誘導させる」かな!(はースッキリ)
この場合、コマにされている人間は純粋に
それがとてもいいことだと思っています。
悪いことだと、話をしてる本人自身がそれを信じきれなかったり
どこかに良心の呵責があったりして(サイコパスは別)
いまいち説得力に欠けるため失敗しやすい。
多くの人の心を掴んで動かすには
何よりも信憑性が重要なのです!
(ちなみに憑という字はつくとも読みますね)
特に、ネガティブな要素というのは
広がるスピードがとても早く、疑いや不安が戸惑いによって増幅され
あっという間に伝染します。
そこに、力強く純粋に、いい方向(だとそのコマが信じている)へと
導いてくれる存在が現れたら、不安に押しつぶされそうだった人々が
我も我もとすがりついて、どんどん勢いが増していきます。
そうして大きな群れとなり、いつしか
それを狙っている船の光の下に集められ
そっと仕掛けられていた罠で、巻き網漁のごとく
一網打尽にされます。おさかなちゃんたちは
自分たちの群れの先頭を泳いでいたのは
実は生き餌だったのだということも知らないままに
まとめて生け捕りにされるのです。
*地に足をつける*
いやー、コワイですねー。
そうならないために大切なのは
しっかりと地面に根を張る、スピ的にいうところのグラウンディングです。
浮足立って舞い上がったり、腰が引けて重心が定まってないと
簡単に持っていかれます。かといって偏った立ち方をしていてもあぶない。
力まずにニュートラルに、フラットに中心を取って
丹田に意識を向けて呼吸を落ち着かせ、背筋をまっすぐにして立つ。
これはセンタリング。要は武道の基本ですよね。
身体の形がしっかりとととのえば、同時に精神もついてきます。
常に心を冷静に保って、足元を掬われない・巣食われないように
真偽を見極めていきましょう。押忍!!
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テーマ : 心、意識、魂、生命、人間の可能性
ジャンル : 心と身体